【書籍】私は私になっていく クリスティーン・ブライデン
「私は誰になっていくの?」の続編です。
著者の前向きな考え方に心を動かされます。
パートナーとの出会いでは涙しました。
自らを(認知症という名前に変更する前なので)痴呆症サバイバーと名乗る強さ。
この場合は若年性なので認知症の告知も必要になってくるのだと思います。
老年性の場合はどうなのかと考えると、やはり、進行の度合いと本人の性格などと折り合いながら周囲(ご家族を含め)が考える問題になるのでしょう。
認知症の方への対応には正解がありませんので。
認知症が怖いと思うのは、少しづつ何もかもがわからなくなることも怖いのですが、それ以上に自分の尊厳が守られないのでは?という不安を感じているからなのかもしれません。
どんな風に尊厳を守っていけばいいのかのヒントが詰まっている本だと思いました。
実際にはうまくいかないことが多いはずですが、考えてやってみる事それが、認知症の心にもケアをする人の心にも大切な事だと思っています。
本の後半、この人、何故、こんな事を言うんだろう。
希望通りにしてあげたくても無理だよ。と泣きそうになりましたが、これも認知症の進行が進んでいたからだとあとがきで知り悲しくなりました。
本を通して寄り添う事もこんなに難しいのなら、実際に寄り添う事がうまくいかなくても仕方ないのかもと思ってしまいます。
それでも、相手や自分の為に考えて動いて行くしかないのだと思います。
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